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「チーズ・イン・ザ・トラップ」変容する自分の中のルール

この作品はもともと韓国で連載されていた作品で、

LINEマンガなどで日本語に訳されたものを読むことができる。

manga.line.me

この作品を読んで驚いたのは、作品中での暴力の登場率の高さである。
舞台を大学とし、そこで繰り広げられる人間関係に重きをおいた恋愛漫画
しかも主人公の相手役として完璧御曹司(青田)と元天才ピアニスト(河村)を配置するというわりとベタな設定なのだが、相手役の彼らの行動選択コマンドには「暴力をふるう」があるのだ。

 

さて、なぜ彼らは暴力をふるうのだろうか?
単純に考えると、直面している問題の解決として、彼らはそれが最適だと判断したためである。
度をこした暴力は法にそむく可能性がある、倫理的に考えてよくない、などの理由から問題解決の方法として暴力を選択することなく生きる人々は多いと考えられる。
こういったルールを持たないのが青田先輩であり、河村といった人々である。
主人公の雪は、彼らとは違い暴力をふるわない側の人間であった。
彼女はそういったルールを持たない人々と関わることとなり、
困惑を抱きながらも関係を継続することを選択する。

そして、話が進むと、彼女は自分に嫌がらせをしていた学生に暴力を振るうことになる。
このシーンは個人的に衝撃的であった。
なぜなら、雪の持つルールが少し変化したように感じたためである。
確かに、雪が暴力をふるってもしょうがない状況であるということは
それまでのストーリーを読んでいれば十分にわかるが、
彼女は言葉で解決することを諦め、力で解決する選択をしたのだ。
これが彼女の周りの人々からの影響であると仮定すると、雪が自分のルールと外れた人々を関わることで大きく変わっていく可能性は十分にある。
これからの雪の変化がとても楽しみである。